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アバクロの広告を支える写真家、ブルース・ウェーバー
写真右上:1991年のカルバン・クライン広告で、スーパーモデルのマーカス・シェンケンバーグ。modellaunch.comより
写真左下:アバクロンビー&フィッチ ウェブサイトより


アバクロ御用達の写真家、ブルース・ウェーバーの作品 アバクロの魅力をアピールし、その“売り”に欠かせない重要なパートナーといえば、写真家のブルース・ウェーバー。事実、アバクロの広告やマーケティング・キャンペーンを担当するクリエイティブ・ディレクターのサム・シャヒードは、ブルースが大のお気に入り。男性モデルを(主にモノクロで)セクシーに撮ることにかけては、ブルースの右に出る者はいないでしょう。
 映画監督としても活躍する一方、ブルースはカルバン・クライン、ラルフ・ローレン、アバクロなどの広告を手掛ける写真家として知られています。そのギャラは一日最高で75,000ドル(約863万円)とか。
 ブルースは主流広告において、男性を性的対象として扱った最初の写真家であり、特に、オリンピック棒高跳び選手(Tom Hintnaus)を起用した1983年のカルバン・クライン下着広告で注目を集めました。また、1991年に手掛けたマーカス・シェンケンバーグの同ブランド広告写真が有名です(写真右)。これは“エロカッコイイ”の、何倍ものインパクトがあり、少々目のやりどころに困りますね!

アバクロの広告 カルバン・クラインの広告シリーズを手掛けたことで一躍有名になったブルースですが、手掛ける作品は高く評価される反面、ソフトポルノだと顔をしかめる人も中にはいます。確かに、自分で見る分にはよくても、自分の子供に見せるのはちょっと……という親は多いのではないでしょうか。
 その典型的な例が、今はなきアバクロの季刊誌“マガログ”です(“マガログ”の詳細は社会問題の“マガログ”ページをご覧下さい)。
 マガジンとカタログの合体版、“マガログ”に散りばめられたブルースによるセミヌード写真は、性に敏感な若者の注目を集める一方、究極の矛盾と捉えられることも。上半身(もしくは全)裸のモデルが洋服を売るのは変な話だと。
 また、“マガログ”に登場するのは、背が高く、小麦色に焼け、真っ白な歯と、鍛えられた体の持ち主ばかり。彼らは何も知的なことはやっていません。突っ立ているか、フットボールをしているか。がしかし、最高に格好いいというところが、アバクロ広告最大の訴求ポイントであり、それが全てだという気もします。
 移り気で、ファッションの変化が激しいティーンにとっては、服の質より何より、スタイルやイメージの方に重みがおかれるのは当然のこと。そう考えると、性を前面に押し出したブルースの写真によるアバクロの広告展開は、ある意味、的確なのかもしれません。もちろん、常に批判の対象となっていることも事実ですが。








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